子育て②

前回は、家づくりと離れた子育ての話でしたが、今回もちょうど子育て真っ最中のご家庭も多いかと思いまして続きになります。

今回はまず、幼児期の話です。自分自身が誰であるかわかって、個として生きはじめようとします。自分の周りのことを自ら理解し行動しようとする。スポーツや音楽や遊びを通して様々な体験を自らの意志でしはじめる時期。「私がやるー」という意志を尊重しやり見守ることが大切です。失敗しても認めてあげて勇気づけてあげるのです。
何やってるのとか、なんでこんなの出来ないの?と上から目線でしかったり馬鹿にしたりを繰り返すと自らやる気持ちを失ってしまいます。
なぜ空は青いの?なぜ物は落ちてくるの?などの疑問を持つ時期でもあります。丁寧に一緒に考えてあげることが大切です。この時期に粘り強く関わり、自らやろうとする心をうんと評価してあげることが重要です。決して無視したり見守ることをいい加減にしてはならないのです。同時に話し言葉が一気に増える時です。言葉の獲得は、生きる力の獲得。子どもの考えを子どもの言葉でいいので発信しようとする力をうんと伸ばす時です。この頃獲得する話し言葉は、2000から3000と言われます。

さて、子どもは大人の愛情を見抜く天才です。本気で支えてくれる大人を求めているのです。絶対見捨てない、見はなさい深い愛情が問われてきます。愛してあげるではなく、愛したくてたまらないという無償、無条件の愛情を注げる必要があります。最も大切なのが心から繋がり合う親と子。基本的信頼感を土台に自律性が育っているか、乳幼児期にどんな心を経験し、どんな言葉に出会い、どんなまなざしに出会ってきたのか。その根っこの力で幹が育ちます。

幼児期の次は学童期です。自分がいるこの世界のしくみや生きるための大切なルールやマナーを学び、自分の生きざまを少しずつ確立していきます。動きひとつとっても乳幼児は動きが先にあってそれに意味付けや価値を指導する大人が必要でした。学童期になると目的に応じた動きを覚えていきます。この目的とか目標というものを意識して生きようと努力する自分を創ろうとします。この学童期に行動の意味を自覚し、こういう事が出来るになりたいという目標、夢を持つことが重要です。それを親や仲間の励ましや勇気づけで達成するように取り組むことがその後の人生にとって大変重要なのです。

この時期に獲得して欲しいのは、積極性と勤勉性です。仲間と教え、教えられる相互の高まりあいが大切です。そのために親がどう勇気づけ失敗を怖れず積極的に挑戦していくための後押しができるかです。初めに目標をたて目標は必ず達成する。あなたなら必ず出来る。安きに逃げるのは簡単。高きを目指して最高の努力を出来るあなたであれ。人生の主人公たれ!と語り劣等感に陥らないように支えてあげるのです。人を変えるには命懸けでないと変わらない。だから、まず親自身がどこまで命懸けかを自らに問いながら子育てをする。お母さん、お父さん本気やで!という覚悟が子どもに伝わらないといけない。努力してもうまく成長しないことが恥ずかしいのではなく努力することを諦めることは恥ずかしいとわからせてあげるのです。人は、自分をわかってくれる人、本気で向き合ってくれる人との奇跡的な出会いが人生を大きく左右します。可能なら小学六年生で人生の目標、夢、未来像を決めてくれたら、本当に嬉しい限り。夢は形を変えて実現する!夢を追いかけない人生はまさに勿体ない。世界で一人、歴史で一人の自分が何をこの宇宙に残せるか、たった一回きりの人生の歴史をどう創っていくか。他人と比べるのではなく、昨日の自分より成長し、明日の自分はさらに一歩成長することを。学びは24時間、いつでもどこでも24時間が大切。その中でも最も大切な師は、間違いなく親です。仲間との命懸けの切磋琢磨はさらに自分を逞しく成長を促してくれる。賢くなるのも強くなるのも、優しくなるため。世界で苦しんでいる人達の痛みをわかり、自分に何が出来るか考え、行動する人に。

家づくりからは離れましたがぜひみなさんの子育てに役立てていただければ幸いです。

コーディネーター 田中貴士